中国のベビー用品会社は人口減少に伴い高齢化を図り、海外での販売を拡大しようとしている

［香港 ５月１１日 ロイター］ - 中国のベビー・子供用品メーカーの多くは、昨年の歴史的な人口減少による痛ましい余波がすでに迫っている。

国内売上高は縮小しており、成人向け製品への多角化か、東南アジアやインドなど若年層が多い海外市場での商品展開の強化など、新たな収益源を開拓するための争奪戦が続いている。

香港上場のヘルス・アンド・ハピネス（H&H）(1112.HK)は、粉ミルク、食品、おむつなどのベビー用品から収益のほぼ半分を得ているが、そのような企業の1つである。

アカシュ・ベディ暫定最高経営責任者（CEO）によると、出生率が過去最低に再び低下し供給過剰が深刻化し、価格が下落したため、昨年中国本土では同社のおむつブランド「Dodie」の収益が12％減少した。

世界的な拡大と多角化が今年とそれ以降のH&Hの優先事項であるとベディ氏は付け加えた。 同社は、スイスブランドのビタミンやサプリメントを扱う成人栄養部門の世界売上高が12.5％増加し、おむつ需要の落ち込みをなんとか相殺した。

同氏は電子メールで「ベトナム、タイ、インド、マレーシアなどの新興市場で、（スイスの）ブランドはオフラインとオンラインの両方のチャネルを拡大してシェアを拡大​​している」と述べた。

ユーロモニターの調査によると、中国のベビーフードとおむつの市場は379億ドルで世界最大で、年間世界売上高の約3分の1を占めている。

しかし、中国の60年ぶりの人口減少による波及効果は急速で、今年の市場はユーロモニターが2012年に調査を開始して以来初めて縮小すると予想されている。今年の376億ドルまでの減少を含めると、市場は縮小すると予想されている。 2025 年までに 2% 縮小して 372 億ドルになる。

出生率の低下もすぐに終わるとは予想されておらず、アナリストらは、中国の若者は、子育て、特に教育にかかる費用が高騰しているため、複数の子供を産むことや、さらには一人の子供を産むことに消極的であると指摘している。

多角化されていないベビー用品メーカーは、「新しい戦略を考え出して実行するまでに1年、2年、場合によっては3年もかかるため、利益率の低下と収益の悪化に直面し、株価は暴落するだろう」 」と中国市場調査グループ（CMR）のマネージングディレクター、ショーン・レイン氏は述べた。

CMRは、中国の子供向け商品およびサービス（教育を含む）市場は現在、年間約5,000億ドルの価値があると推定しており、今後5年間で15～20％縮小すると予測している。

[1/5] 2023 年 4 月 3 日、中国・上海の店舗の棚に陳列された飛河粉乳。ロイター/Aly Song

福建省に本拠を置き、生理用ナプキン、おむつ、ティッシュペーパーを製造する恒安国際集団公司(1044.HK)は、乳児用おむつの低価格帯の製品が人気を失ったため、昨年のおむつ全体の売上高が1.4%減少した。 しかし、大人用おむつの売上高は 13% 急増し、中国の急速な高齢化がいかに個人消費の変化を促しているかを浮き彫りにしました。

ヘンガンは「開発の余地が大きい」と指摘し、自国と東南アジアの両方で市場シェアを拡大​​することを目指し、おむつブランド「エルダージョイ」などの成人向けケア製品にさらに投資する計画だと先月の決算報告で述べた。

おそらく中国の人口動態で最も打撃を受けているのは、製品ラインの多様化が進んでいない国内の乳児用粉ミルクメーカーであり、その多くは長年成長を続けてきたものの、2022年には大幅な売上高減少を記録している。

中国最大の粉ミルクメーカー、中国飛河(6186.HK)は売上高が6.4％減少した。 ヤシリ・インターナショナル・ホールディングス(1230.HK)の売上高は15.7％減少し、オースヌートリア乳業(1717.HK)の売上高は9.1％減少した。

3社の株価は現在、過去最高値の3分の1から5分の1の間で取引されている。 コメント要請に応じた者はいなかった。

決算報告書によれば、いずれも高齢者向けの製品に進出しているという。 特に、ビタミンやミネラルが強化された成人向けの粉ミルク製品は、主に初期の中国のみの市場セグメントではあるものの、有望な開発分野としてターゲットにされています。

例えば、ヤシリ社は、成人、特に高齢者だけでなく、3歳から15歳までの粉ミルクの製造に注力すると述べた。 最近では、ゴジベリーピューレやフルーツオートミールなど、若い女性をターゲットにした商品も発売している。

子供服メーカーも成長を追求する中で、よりクリエイティブになることが求められています。

「出生率低下の影響は、非常に、非常に、現実的です」と、上海に本拠を置く子供服ライン、ナトゥナキッドの創設者、張燕氏は言う。

「私たちは今、親子お揃いの服をたくさん作っています。かつては子供向けの服しか作られていなかったのですが、今では職人たちに大人用の服も作ってもらうようにしています」と彼女は語った。

(1ドル = 6.9110中国元)

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トムソンロイター

ファラー・マスターはロイターの上級特派員であり、中国の健康、人口動態、環境に焦点を当てています。 彼女は、ロンドン、北京、上海でロイター通信社に勤務し、その後 2013 年に香港に移りました。市場、企業、スポーツ、政治および一般ニュース、経済分野の報道に及ぶ経歴を持つ彼女は、ピューリッツァー賞のチームの一員でもありました。香港の反乱に関する調査報告書の2020年の最終候補者。 ファラは英語、中国語、スペイン語を話します。 彼女はロンドン スクール オブ エコノミクスで開発研究の修士号を取得しています。連絡先: +85296318262